篆刻オーダーショップ土抱

印泥の調整(やわらかい印泥に繊維を加えて練る)

2013年12月11日

印泥が軟らかくてベトベトし過ぎる場合は、印泥専用の繊維を加えて混ぜるとよい。
(印泥が硬い場合はこちら>「硬い印泥に油を加えて練る」

軟らか過ぎる印泥

繊維を混ぜる前の印泥、少しベタベタしている

印泥用の繊維

印泥用の繊維

何かの本で印泥には「もぐさ」が入っているとか読んだような記憶があるが、この繊維はもぐさ?ラベルは日本で作ったものみたいで原料については触れていないので皆目わからない。今度印泥の取説をちゃんと読んでみようとは思う。

繊維を少し入れる

繊維を少し入れる、印泥は5両装

ふだんは埃やゴミが入らないように大事にしている印泥なので、専用の繊維とはいえ異物を入れるのはとても抵抗がある。

印泥に繊維を混ぜる

印泥に繊維を混ぜる

印泥

練り上がり

調子を見ながら繊維を追加していったが、やはり少しでも意外に効果がある感触。入れる時は一カ所に繊維が偏ってしまうと、均一に混ぜるのに手間がかかるので、ぱらぱらと全体に混ざりやすいように加えた方がよい。
印泥の成分は、硬さや粘り気を維持するための油分と繊維の他に、発色のための成分があるはずなので、油と繊維ばかり加えていては色に差し障ることになることは、一応意識しておいた方がよいと思う。
作品を書いて落款印を押すだけの人はよいかも知れないが、頻繁に印泥を使う場合は、やはり消耗したら新しいものに替えるというのが、本来の使い方ではあると思う。ちなみに僕はこの20年来、使い終わった印泥を捨てたことはない。新しい印泥を買い足す感じでやってきているからでもある。


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