篆刻オーダーショップ土抱

書道展のシーズン

2015年2月24日

日本の書道展には季節で傾向がある。(東京)

お正月は上野松坂屋で「現代書道20人展」、銀座和光で「現代の書 新春展」があり、華やかなお正月の風物(ぼくにとっては)に感じる。20人展はその後各地をまわるので、それぞれの土地の方には、その季節の印象があるのだろう。

2月、3月は比較的大きな、というか日本最大規模の単一団体による書道展をはじめ団体(社団法人などを冠した団体が多い)の展覧会がある。「創玄展」や「謙慎展」など全てを挙げるのはむずかしいくらいだ。大きい展覧会は数千の作品が集まる。

夏は新聞社主催の展覧会3つ「毎日書道展」「読売書法展」「産経国際書展」が開催される。書道をやっている人は、ずいぶん多い割合でこのどれかに関係しているということだろう。こちらの展覧会は万単位の作品が集まる。

書道展ではないが、夏には仲間と中国旅行などに行くグループも多い。

秋には古典や、比較的小さいグループ(社中と呼ぶ)の展覧会が多いように感じる。芸術の秋を彩どる。

11月には日展が開催される。改組になったり昨年一昨年から物議を醸しているが、どんな変革が起こっているのか、ぼくはよく知らない。日展は展示される作品数は多くないが、2014年の改組第一回展は9200作品の応募があったとのこと。そして、審査主任の杭迫先生は、入選作品の「新旧交代が激しかった」と記しておられる。

年末にもさまざまな展覧会が開催されるが、ぼくの経験からも12月25日以降はまるで集客できないものである(当然か)。年を越すと途端に和風な空気が世間に流れるのであるが。

ざっと一年はこんな感じであるが、これらの展覧会の締切期日があり、作家はそれにむけて忙しい。さらに誌上展的ないわゆる競書のような展覧会などもあり、売れっ子の書家はイベントに追われる毎日だ。


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